第70回日本薬学会関西支部大会で口頭発表をしました。
タイトル
英語演習授業におけるオンライン・ワークスペースとしてのSlackの活用
オンラインだからこそ、より深く、より密接に学生と学びをつなぐ演習授業
オンラインだからこそ、より深く、より密接に学生と学びをつなぐ演習授業
抄録
【目的】立命館大学では、2020年度春学期に「Web授業」という枠組みで、ICTを広く活用する授業形態が推奨された。しかし、「教室」という場がないWeb授業において、学内LMSやICTツールを個々に利用するだけでは、学生や学生の学びをつなぐことは難しい。そこで、薬学部の英語科目・専門英語科目ではワーク・スペースとしてビジネス・コミュニケーション・ツールのSlackを運用した。本稿では演習型の英語授業において、学内LMSや他のICTツールを組み合わせながら各々を孤立させずに活用し、アクティブラーニング型の授業を実施する方法を、薬学専門英語演習等の取り組みを元に議論する。
【方法】1〜4年生の英語授業において、教材・課題の提示、動画の配信、同時双方向型オンライン授業等が、学内LMS、クラウドサービス、オンライン会議サービスを用いてどのように実施され、学生と学びを繋いだかを、授業の運営状況と学生の取組みを元に検討した。
【結果と考察】90分授業の中で、Slack上で授業の開始・終了、ディスカッション・タイム、課題の提示を明示的に学生に示すことにより、Slackがワーク・スペースとしての機能を果たし、活動が動的に結びついた。また、同じスペース内に情報を統合し、異なるツールを使う場合でも一元化して配置することで、学期間の複数の授業の学びが結びついた。特にオンライン会議では各回のチャットをまとめて整理するのは煩雑であるが、会議での議論を全てSlack上にまとめることにより、後の学びに繋がるフィードバックとして集約された。